私と人との別れは突然であり必然。
仕事内で俺のことを懸命に支えてくれた人が、今日あたりで異動することになった。
本当に彼には色々お世話になった。
最初は、……ノリからして気が合わなさそうだ、という印象を俺は持っていたが、そんな彼に見守られながら、訓練所の中で仕事の訓練を頑張っていくうちに、彼は、自分の気持ちに理解しようと懸命に付き合ってくれるようになった。
自分の心に勇気を持って、彼とたくさん回数を重ねるように話し合うたびに、私の行動等を色々観測して、そこから、自分の悩み…、自分の行動…、自分の頑張りを…、彼は常に見守るようになった。
いつもよく頑張ってるね、こんなに夜更かししてるのによく体力あるね、元気だねって、褒めてくれていた。
あとは、あんなに忙しい状況にもなっているのにも関わらず、私の相談に付き合ってくれた。
私の絵の修行のために、イラストの依頼をやってもいいかという相談を、最後まで引き受けてくれた。
「自己判断でやっても良い」「昼の活動は仕事の活動として、夜の活動は絵の活動として、意識してほしい」という彼の言葉を基に私は、頑張っていこうと思った。
これでまた、私がバーチャルユーチューバーでヨッシーちゃんになりたいという夢に、第一歩踏み出すように近づくことができた。それでいて、この相談以外にも、さまざまな相談をしていくたびに、時には、こうしてみたらいいんじゃないか、あるいは、こうするようにできたらいいよねという意見も、それなら予めこういうことをしておいた方が安心できそうかな?という提案やサポートも、自分の心に傷をつけることがないように言い方を考えたり、自分の心境やペース、環境になるべく合わせるような形で、しっかり言ってくれていた。
なんやかんやで、彼は私が気がづかぬうちに自分の成長の一因の一人だった。本当に、素敵な人と一緒に頑張れて、私は心から思った。
できれば、このままいてほしかったっていう気持ちは本当に強かった。だけど、この別れでようやく気付かされる。
ここからは、私一人で彼の応援を裏切ることがないように、頑張らなければならないんだ。
ここでどんよりと鈍っている場合じゃない。仕事の訓練に励む以上、これからは、自分の目標を常々よく考えて、行動しなくてはいけない。
最近、寝不足とかで、私の気が鈍ったまま仕事に励むばかりで、これでは一生、だらしない様子を見させられるだけだ。
本当に彼には色々世話になっていたはずなのに、このままでは、私が自分の怠慢のせいで、誰かに迷惑をかけたままになってしまう。
自分だけが強くあらなければ。
自分が彼の想いを強く受け継がなければ。
かつて訓練所にいた、こんな俺なんかに対して、積極的に懸命に声をかけて支えてくれた彼の想いと一緒に、この想いも私は受け継いでいくのだ。
受け継いで、私は前に向かって走らなければならない。
走るためにはどうするか?…どうやって走るかを、私が考えればいい。
つまり、目先のあるやるべきことを即決めて、集中して取り掛かること。
それが、彼らのためにできることだ。
俺は、いつもうじうじしてばっかで、だらしなくて、わがままで、自己中心に生きる、どこまでも他人に優しくない人間だ。
だけど、そんな自分でも、自分の行動が誰かのためにならないなんて、そんなものはない。
彼らがいたからこそ、この私は強くなれたように、
私がいてこそ、誰かのために得をすることは、
この世にはたくさんあるはずだから。
仕事で大事なのは、信頼だ。
彼らの想いと応援を一つの信頼として受け取り、彼らがこの私に与えてくれた信頼を守るような行動を成し遂げてこそが、私にとっての仕事だ。
俺はどうしても一人ぼっちで生きてしまいがちだが、だからといったって、こんな俺でも自分ができない仕事なんかこの世に存在しない。
常に目先を見つめて仕事をすれば、その行動は、誰かにも、自分にも、しっかり報われることはあるはずだ。
……だから、これからも、頑張ろう。
この心乾いた砂漠を、リッパーサマとヨッシーちゃんと一緒に歩いて、何かを見つけ出すように、これからも、私は頑張っていくよ。
自分の心が壊れただの呪われているだの障害あるから不良なんだの、だからこそ自分が人間のガワを被った気持ち悪いバケモノだの、
自分がそう思っていてもそんなことはどうしようもなく仕方ない上に、確かにそういったことが色々あるかもしれない、それと同じく、自分がどう足掻いて生きてみたって誰にも理解されず信用されないときがあるかもしれない、だけど、
そんなんだからって、俺の物語はまだまだこんなところではバッドエンドとして、終われやしないからね。
こんな私でも、頑張れることはまだまだたくさんあるはずだよ。
だから、これからも、胸張って、頑張って、元気に生きていこう。
…そして、数多の行動を成し遂げて見つけた場所が、どうか自分の居場所でありますように。
……お休みなさい。